こんにちは。
ギャン妻ねこです。
ギャン妻とは
ギャンブル依存症者の妻。
略して
ギャン妻
です。
借金を全額返済すれば、依存症者はギャンブルをやめられるのか?あるいは、依存症家族は依存症者にギャンブルをやめさせることができるのか?
私と夫の経験から考察していきます。
借金完済したらギャンブルをやめられるのか?
答えは
NO
です。
なぜなら、借金は依存症を患った結果生じた現象であり、依存症という病の根本的な原因ではないからです。
依存症の根本にあるものに働きかけない限り、借金を完済したところで、依存症が回復するわけでもなく、借金は再び繰り返されることになります。
我が家も何度か失敗を繰り返してきました。
【我が家の借金事情】
①夫の悪友が夫の消費者金融のカードで作った借金 約60万
②夫が妻に内緒で結婚前からかかえていた借金 約80万
③①を返済後、夫が作った借金 約160万
これ以外にもあるのかもしれませんが、結婚7年で私が、把握しているのはこの3つ。
まず、①については、
借金アレルギーだった当時の私が、借金が発覚した時点で、私の預金から即全額返済しました。
②については、
夫にギャンブル依存症であることを告白され、夫の通帳を私が管理することになったので、夫の安月給からちまちまと私が返済作業を行い、約1年ほどかけて完済しました。
③については、
夫の通帳は、依然として私が管理していたので、そこから生活費等を差し引いて返済に充てられる額を夫へ手渡し、夫が返済作業を行うのを見届けるということを毎月繰り返し完済しました。
ギャンブル依存症者が作った借金を、当事者以外の誰かが肩代わりするのは、依存症家族あるあるですが、ギャンブル依存症の回復を妨げる行為のひとつです。
このことをおもい知ったのは、③の再び借金を作ったのを知った時。
②の結婚前からある借金を完済した際、もう二度と借金をつくらないと約束したのに、なのにまた???信じられない!どうして家族を裏切るのか?約束をやぶるのか?
人間不信に陥りました。
今振り返ると、夫のギャンブル依存症問題で一番苦しんでいた時期かもしれません。
3度目借金発覚後、ギャンブル依存症者の家族、主に妻たちとSNS上ではじめてつながりをもちました。そこで知ったのが、ギャンブルで作った借金を本人以外が返済してはいけないということ。
夫のギャンブル依存をなんとかしようと躍起になるのは、共依存という状態であることも知りました。当事者の周りに共依存者がいる限り、依存症当事者は回復しないのです。
当時の私は、まさに共依存者でした。
家族側のマインドセットとして、
夫と自分を切り離し、自分は自分の幸せについて考えることが、自分にとっても夫にとっても回復につながるという思考を時間をかけて学び取ることができました。
借金を完済したところで、ギャンブル依存症は回復しません。
家族側としては、当事者の借金問題に関わらないというのが、ベストな選択になります。
依存症と向き合うのに借金の有無は関係なし
三度目の借金完済後、夫に借金があるのかどうか、私は把握していません。消費者金融のカードをたまたま見つけてしまったので、あるのかもしれませんね。
3度目借金完済後、約2年。
現在は、このあたりです。
ただ、夫の心境に多少の変化がありました。
借金を完済した後、もう二度とギャンブルはやらないと深く思ったのに、やっぱりパチンコにいってしまう。やめられない。
ということを、身をもって体験し学んだようです。
彼を含む、ギャンブル依存症者はギャンブルをやめたいと思っているのに、やめられないのです。借金を完済したところで、ギャンブル依存症は回復しません。
なぜなら、はじめに書いた通り、
借金はギャンブル依存症の症状のひとつであり、それを取り除いたところで、依存症自体はなくならないからです。
頭痛がして、痛み止めを飲み楽になしますが、これは頭痛という症状を取り除いているだけで頭痛の根本原因をなくしたわけじゃないですよね。
頭痛の原因が、分かっている場合はいいのですが、分からない場合は、重い病気が隠れているかもしれません。その場合は、痛み止めだけでは回復せず、病気の原因に働きかける処方薬や医療処置が必要になりますよね。
依存症もこれと同じだと考えます。
借金があるから病気が治らないのか?
そんなことはありません。
病気の根本原因はなんなのか?
なぜ、ギャンブルをやってしまうのか?
まずは、ギャンブル依存症を正しく理解することから始める必要があります。
そして、なぜ、自分はそのような状態に陥ったのかを掘り下げてみる。
現在、我が夫は、ようやくギャンブル依存症に対して冷静に正確に理解し始めました。脳の報酬系が機能障害になって、依存状態が発生しているということを学んだようです。
ギャンブルをはじめて約19年。
長いですね~
人生の半分を費やしています・・・
彼の次のステップは、
では、なぜ、他でもない自分がそうなってしまったのか。パチンコを一緒にやっていた友達や同僚はそうならなかったのになぜ自分が?というところを突き詰めていくことだと、私は思っています。
19年前のその時の気持ちを深堀してみると、ずっと気づかなかった、あるいはふたをしていた臭いものを目にすることになるかもしれません。
ここまでくれば、回復ロードを歩んでいると言えるのではないでしょうか?
借金完済は、喜ばしいことですが、
ただの通過点でしかありません。いや、通過点ですらないのかも。
ただ、回復のスタートラインにたつきっかけにはなるので、そのチャンスを逃さず、回復に向かって進んでいきましょう!
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