こんにちは。
ギャン妻ねこです。
ギャン妻とは
ギャンブル依存症者の妻。
略して
ギャン妻
です。
わたしがギャン妻認定を受けたのは、結婚後3年目のこと。ただ、このときはまだ自分が共依存状態であるという認識はありませんでした。
自分が「共依存」であると自覚し、その状態が、夫のギャンブル依存を悪化させているかもしれないと学んだのは、ギャンブル依存症告白からさらに1年以上たったあと、再びギャンブルによる借金が発覚したあとのことでした。
夫に対する自分の行いを振り返り、夫の依存症よりもまずは自分の共依存を何とかしないといけないと自認したとき、やめたこと3つご紹介します。
ひとつめ:「夫の行動を探る」のをやめた
それまでの私は、夫の帰りが遅いと、居場所を探るために夫に電話し鬼のように着信を残していました。
もちろん夫はでません。
ギャンブル中に出るわけがないですよね。
出ないと分かっていても、自分の怒りの意思表示を鬼着信にこめて、1分に一度ぐらいの頻度で電話していました。そのうち、相手はうるさいと思ったのか電源を切り、着信すら残せなくなるというのが常態でした。
また、ギャンブル依存症発覚以降、夫の財布やスマホチェックに対する気持ちのハードルが下がりました。
彼がお風呂に入っている間や、寝ている間に財布の中に消費者金融のカードが入っていないかとか、スマホでネットバンキングのやり取り履歴を見たりとか・・・
夫の居場所や行動を監視していないと知らない間に借金が増えるのではないか?なんていう強迫観念に迫られていました。
今まで、人のスマホなんて見たいと思ったこともなかったのに、
他人のプライベートをこっそりのぞき見するなんて、今思い返しても異常な行いですね
依存症者の行動を監視するのは、共依存の症状です。
このことを理解し、夫を監視し管理下においたところで依存症は改善しないと分かってからは、気にはなるものの、夫の財布やスマホをチェックするのは止めるようにしました。
2つめ:「借金返済代行する」のをやめた
借金が発覚し、夫の通帳を妻の私が管理するようになりました。
本人からの申し出もあり、夫にはお金を持たせず、必要なときは、その都度申告し、必要な額のみを手渡すというなんとも面倒なやり取りを続けていました。
ですので、お金を管理している妻側が、夫の預金から毎月の返済額を引き出し、消費者金融等へ振り込むという借金返済作業を夫の代わりに行っていました。
借金をしたのは夫なのに、返済作業を本人以外がするなんておかしなはなしですよね。
借金の肩代わりとまではいかなくても、借金返済作業を本人に代わって行うことで、本人の責任を請け負うことになります。
当時の私は、確実に借金を減らしていきたいという思いが強く、夫に任せていては、借金なんて減っていくどころか増えてしまうという不安がありました。
だから、本来本人がやるべきことを妻側がやってしまっていたのです。
これも、立派な共依存!!
3つめ:「夫がスリップしたら責める」のをやめた
ギャンブル依存症発覚と同時に借金発覚後、もうパチンコには二度といかないということ、借金は二度としないということを夫と約束しました。
もちろんしばらくは行っていなかったのでしょう。
それでも数か月経って、気持ち的に落ち着いたころには、約束を破り行っていたことが分かりました。
「もう行かないって約束したのに!!」
と怒りをぶつけると、
「行ってしまってごめん、もう行かない」
この繰り返し。
挙句の果てには、ギャンブル(パチンコ)で負けたイライラで逆切れする始末。夫の逆切れの矛先はたいてい子どもです。何の罪もない子どもがつらい思いをするのは耐えがたいことでした。
結局、パチンコに行かないという約束は守られることはありませんでした。
私のほうは、私で、子どもに被害が及ばないよう、パチンコに行ったであろうことをゆるく指摘することしかできませんでした。当時は、まだパチンコ店が禁煙になる前だったので、夫の洗濯物からタバコの煙に不純物が混ざったようななんとも言えない匂いがするたび、
「ああ、また行っていたのか」
と。
夫に「勝ったの?負けたの?」と嫌味を交えながらやんわりとこちらの不快な気持ちを言葉にしていたものでした。
共依存状態から脱する
夫を監視したり、借金返済したり、夫を責めたり・・・
これらはすべて共依存状態にある妻がとる行動あるあるです。
家族が共依存状態である限り、依存症は回復しません。
むしろ悪化することすらあると知ってからは、自分のやらかしていたことをやめていかないといけないと感じるようになりました。
でも、だからといってすぐにやめられるわけがありません。
夫の問題を自分の問題としてとらえ、何とかしないといけないという間違った思い込みを脱するには、まず、夫の問題は自分には関係のないことなのだと頭の中に何度も叩き込みました。
彼がどうなろうと、私には関係ない。
私は私が幸せになるためにどうすればいいかに注力する。
自分の人生を生きるということはそういうこと。
何度も夫の財布の中身をのぞきたくなりました。夫が夜遅くまで帰ってこないときは電話したくなりました。
そのたび、私には関係ない、私には関係ない・・・と呪文のように唱えました。
私が幸せであるためには、夫がいようがいまいが、夫がどのような行動をとったとしても関係のないこと、夫に私の気持ちも人生も振り回されたくない!
と、半ば強制的ではありましたが、そう思う努力をしました。
実際のところ、夫の行動で、自分の幸不幸が決まることなんてないのです。不幸だと思うのは、自分の心が決めているのです。
それなのに、私は、自分が幸せになるために、自分の理想でない夫を必死に自分の理想通りに更生させようともがいていました。
他人は変えられない。変えられるのは自分だけ。
夫の不審な行動を目の当たりにするたび、自分に言い聞かせました。
数か月かかりましたが、徐々に夫の行動に対して鈍感になっていくことができました。
借金返済についても、私が返済作業を請け負うのではなく、夫自身で振込作業を行い、それを見届けるというかたちをとりました。
借金返済については、本来は、見届けることすら必要なく本人に任せればいいことなのですが、数か月後には新築一戸建てをたてるという夫婦共通の目標がありましたので、ここは確実に借金を減らすために必ず返済が行われているということを都度確認していました。
新居に引っ越してからは、夫が借金しているのかすら知ることもありません。
今では、彼の帰りが遅くても、「遅かったね」くらいでどこに言っていたかを問うことすらありません。
気にならないのかと聞かれたら、正直気になりますが、その気持ちは受け流すようにしています。
共依存状態から抜け出すのには、時間がかかります。
依存症家族の方でもし思い当たることがある方がおられましたら、まず、今、自分が依存症者に対して行っていることをひとつずつやめてみるということにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
この記事が何かのお役に立てると幸いです。
コメント